この日の日記の出だしはなんと 『今日でさいごの修学旅行でした』 だった。 あれほど読み手に期待を持たせておきながら、「道中の話を端折る気かい!」と、時空を下り、”ツッコミ”を入れたくもなったが、どうやら、修学旅行を終えて帰宅をした夜中に、一気にまとめて ...
鹿旅情、廃ホテル滝本別館.1
登別の廃墟中華テーマパーク「天華園」で己の中の「中国」を、あの五重塔の中で発見する。 あの頃の慎ましかった中国に、なんと、登別の山の中で触れて、あまりにも変貌してしまった、現在の彼らと比較をして愕然としながらも、『いつか憑物はとれる、この国だってそうだ ...
Y字路の廃屋と謎の紋章
横尾忠則の「Y字路」を彷彿とさせる、「Y字路の廃屋」があるから是非見に来てくれと、情報提供者よりの誘いを受け、訪問してみることにした、今回の物件。 場所は、西武新宿線の下落合駅から徒歩五分もかからない、駅前で購入をした「からあげクン」がまだ熱々のままい ...
再訪、廃墟アパートの幽霊住人を検証しに行く
バイクの税金を滞納してしまい、それを「出張所」なる場所で支払うため、知らない道をナビを頼りに、畑の中などを突き進んでいる時に、偶然に発見をした、廃墟アパート。 新宿からそれほど遠くない場所にありながら、周囲を森と畑に囲まれて、人々の営みから隔絶されてい ...
「中3少女の重労働と一万円」 実録、廃屋に残された少女の日記.6
今回の日記で、キョーコさんの家の家業が判明をした。 北海道らしくもある”その”仕事内容(ステレオタイプ的でもある)なのだが、まだ中学三年生だというのに、学校帰りの昼過ぎから、父・母と一緒に、過酷とも言える内容の肉体労働を強いられている。 汗水流して、ボ ...
「虚栄の塔で発見した、己の中国」 廃墟中華テーマパーク『天華園』、そぞろ歩き.10
長時間、天華園内をさまよい終えた後、遂に、五重の塔へ、踏み込む決意をする。 試しに狛犬を撫でてみる。 普通、こういった石像なんかは、来場者がこぞって触りまくるため、手垢で黒ずんでいるか、摩滅して角が丸まっていたりする。だが、わずか7年間の短期間で廃業とな ...
「伝説の社長、永遠の別れ」 廃墟、『エリア8マンション』~完全登頂記.4
エリアエイトカフェよりた繰り寄せられ、不自然な位置にくねらせるようにして配置されているダクト。 鉄扉は1階の住人用だったと思われるが、毎朝、毎晩、とぐろを巻いたような巨大なダクトを頭上に拝まされて、憂鬱な気分にはならなかったのだろうか。 このように、住人 ...
「子宝と過食」 実録、廃屋に残された少女の日記.5
15歳の少女”キョーコ”さんは、口を開けば「学校が面白くない!」とぼやく日々。挙句には、楽しみなのはもはや”コレ”ぐらいしかない、と日記に不平不満を書き連ねる。 もうすぐやって来る修学旅行に期待を寄せつつも、テスト結果の不甲斐なさを嘆き、その責任を先生の ...
「案内人に招かれて」 廃墟、とうやこ幼稚園と噴火遺構.4
とうやこ幼稚園の庭、というか、長期放置されていなかったら、そこは運動場だったのか。かつては園児の笑顔で溢れていただろうその場所には、いくつかの錆びた遊具があった。 正式名はなんだろうか。少し調べたところ、「ジャングルジム」として一括りにする人や、「ジャ ...
「北朝鮮ガイドの結婚画策」 バックパッカーは一人北朝鮮を目指す.7
朝食を終え、通訳兼ガイドの二人と待ち合わせているホテルのロビーに行く。 そのロビーだが、まずなんとも寒すぎる。朝食を食べたレストランでさえ上着着用でないと肌寒いほどだったが、ここのロビーは外気温とさして違わないのではないかと思えるぐらいの、床より染み出 ...