名作ゲーム「オホーツクに消ゆ」の舞台になったことでも有名な野付半島。
そのほど近くにかつてあった「奥行臼(おくゆきうす)駅」。
廃線廃駅になった後も駅舎やホーム、周囲の施設がそのまま保存されているというので、寄り道をしてみることに。
奥行臼駅に行く前に、厚岸の霧多布岬を散策。
シーズンオフでどんよりとした天気とはいえ、人の気配が全く無い。
放牧中の馬。
中国人観光客もいません。
台風かなんかで破壊されたカニ。
真ん中の丸部分から顔を出すようなっていたと予想。
ずーっと先に灯台が見える。
簡素な展望台。
ここ十年ぐらい開いている様子のないラーメン屋とライダーハウス。
その昔、開陽台に行ったら、展望台の周囲を、長髪に髭が伸び放題のホームレスのような旅行者達が群れをなして、テントのコミュニティを作り上げていた。
横になって寝ている者や、カップラーメンをすする人、まるで70年代のヒッピー文化を継承中とでも言わんばかりの光景に唖然とした思い出がある。
こんな何もない岬の突端にライダーハウスとは、霧多布もあの開陽台のようになっていたんだろうか。
海の煌き。
鮮やかな赤が曇天に映える湯沸岬灯台。
財団法人日本船舶振興会の補助金で設置された周知板。
ここが絶好の撮影ポイント。
蝦夷の開拓に尽力をした探検家「松浦武四郎」のお言葉。
ウミネコでしょうか。
立入禁止のロープ。
冬の北海道は本当に人がいない。
ガイドブックにのっている人気店に行っても、客が自分しかいないなんてのは毎度のこと。
ラクダ岩(勝手に命名)
利尻のゴジラ岩(ヘルパーが勝手に命名)よりはよっぽど似ていると思う。
寂寥感にたっぷり浸りながら、奥行臼駅へと向かう。
途中にひょっこりと現れた淋しそうな駅「初田牛駅」。
青春18切符のCMに似合いそうな駅です。
だいぶ昔にバイクでもやって来た記憶がかすかにあるのですが、はっきりとは思い出せない。
自転車やバイクで寄って一服するのには、場所と存在感が最高の駅。
道路と反対側のアングル。
何時までたっても来そうにない列車。
初田牛駅からの運賃表。
昼寝タイムには良さそうな時刻表。
この情報ノートには、主に自転車の人達の熱い思いが溢れていました。
この駅が有人だった時代もあったんですね。
厳冬期はダウンの寝袋でもない限り、10分もいられそうにない。
駅の裏は砂利道のロングストレート。
人家はありそうもない。
後で調べるとここもやっぱり秘境駅だという。
あまりの居心地の良さに、今晩の寝床にとも考えたが、時間的にまだ余裕があり過ぎ、ここで時間を潰すのもどんなもんかと考えて、結局目的地の奥行臼駅へと向かうことにした。
※初田牛駅は花咲駅に続き、今年三月(2019)で廃止になりました。コメント欄で指摘していただいた「根室人」様、どうもありがとうございました。
つづく…
「届かなかった手紙」 奥行臼駅と初田牛駅2
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コメント
コメント一覧 (7)
根室人さん
残念です。自転車やバイクの人は、これからどこで休息をとれというのでしょうか。心地よい空間でした。追記しておきます。情報、どうもありがとうございました。
冬でも物好きの旅人はいるから、数人ぐらいいそうですけどね。テントなんか張るから避けられたりして。
>昔はホームの向こう側に何軒か住人が居たようで、駅舎側から程近い場所に学校があった様です。
今となっては信じられないというか、町の衰退が物悲しくなります。北海道の場合、鉄道が走っているだけでも、その町は恵まれていますね。
結構前ですが、テレビで安田大サーカスの団長が、この駅にテント張って、数日間泊まり込み乗降客が居ないか調査してましたね。
結局誰も居ませんでした。
昔はホームの向こう側に何軒か住人が居たようで、駅舎側から程近い場所に学校があった様です。