病院
羽幌炭鉱跡にある、廃墟高層アパートへと行く手前に現れた廃病院。

高層アパート群はすぐそこなので、この病院が炭鉱関係者の医療を担っていたと思われるが、それにしては規模が小さい。

釧路の雄別炭鉱にあった廃病院などは、都内の大病院と比べても遜色のない規模だし、デザインも外国の美術館のようで、ちょっとこれには肩透かしの感がある。

ただ、背中の『かさぶた』を見つけるかのごとく、隈なく散策をしてみると、色々と味わい深いものを発見することができた。
全面
建物の傷み具合はかなり深刻な感じです。



全面横
住居は立派なコンクリート製の高層アパートで、現在でもしっかりと現存しているのに対し、大事な医療施設は軽んじられていたようだ。

これが全崩壊するのも、そう先のことではなさそう。



入り口
木製の両開きドアをくぐって中へと。



プレート
よーく見ると、上のプレートが『国民健康保険』で、下が『労災保険指定病院』と判別できる。



ガラス
ドアのすりガラスの砕け散った破片と、グリップの良さげなタイル。



上履き
玄関部分に、医療従事者の物と思われる上履きとサンダル。



中より
閉鎖した当時は、外部からの侵入者に対して、板などで覆って抵抗をしていたようだが、ここまでになってしまうと、逆に見物者の方が建物の行く先を心配してしまう。



ドーム
ビニールシートでドームを作り、何かを置いて保管していたような形跡があるが、とっくの昔に持って行かれた様子。



事務所
入り口付近の、受付窓口。



板
窓に板を打ち付けた時には、いずれは再開をするプランでもあったのでしょうか。

周囲の山は再開発をされることもなく、とりあえず残った廃屋や廃施設を利用して、市は町興し的なことを目論んでいるようなのですが・・・



乳化
廃墟のコンクリート部分でよく見る、乳化した何か。



スリッパ
傍らには病院スリッパ。



アップ
フキのドレッシング和えっぽい。



アップ2
毎度臭いをかいでみますが、今のところ無臭。



床穴
周囲に民家など無く、落ちて骨折でもしたら目も当てられないので、用心して見回ります。



タオル掛け
看護婦さんがタオルやふきんをかけたんでしょうね。



カウンター
受付窓口。

夜に肝だめしで来た時に、先回りをして、枠から顔を横にして出した状態で「受付はこっちです!」と叫べば、かなりビビりそう。



本
これも廃墟でよく見る残骸の一種。

本や帳簿が野ざらしにされて、風化の一途をたどると、背表紙と根本の部分だけが残ったものになる。



瓦礫
少し目をやれば、瓦礫の山で足の踏み場もない。



窓口並び
こちらのカウンターのある並びは酷い損傷を免れている。



床
ここまで崩れていると、深夜の肝だめしは危険ですね。

周囲の寂し過ぎる環境といい、廃病院の雰囲気といい、心霊スポットとしては文句のつけようがないのですが…



沼
水が引かなくて沼地状態に。



醤油瓶
キッコーマンの卓上しょうゆ瓶がゴロリと。

これをデザインされた方が先日お亡くなりになりましたが、CNNやBBCでも結構な扱いで訃報を伝えていました。



コンセント
古い電化製品のプラグでもこのような形はしていないし、医療器具用の特殊なコンセントかなんかでしょうか。



床の穴
カウンターのある部屋の床にあった穴。

死霊のはらわたの蓋と床を思い出して、入る勇気と気力は無かったです。



コンセントと溝
雷が落ちたようなコンセント跡。



床コンセント
かつてはこんな山の中まで電気が来ていて、大勢の人達の営みがあったというのだから、時代の移り変わり、趨勢はわからないものです。



蛍光灯カバー
垂れ下がる蛍光灯の鉄製カバー。

止め具が錆びて壊れて自然とぶら下がった状態になったと、現状より推測。



階段
コンクリートの階段はなんとか持ち堪えているようだ。



階上
強度を確かめながら2階へと。



木材
病室だったと思われる部屋が並んでいるが、屋根が崩れ落ちて木片がごっそりと。



通気口
通気口跡だろうか。



空
あの時の患者が見上げた朝の空も、同様に青かった?



崩壊部屋
もはや何だったのかわからない状態の部屋。



崩れた屋根
屋根がこれほど崩れている建物は、この先、長くないでしょうね。

呑気に見学できる時間はあまり残されていないようです。



柱
場合によったら、これが落ちてくる瞬間に居合わせる場合もあるわけだから、細心の注意が必要。



男子トイレ
トイレっぽいゾーン。
これは大概男子トイレのパターン。



トイレドア
廃病院のトイレは何かと味わいがあるもんですが、これはちょっと崩壊の度合いが強すぎる。



大きい方
明らかに大きい方のトイレですが、見た感じ、後から板を何枚も打ち付けて塞いでいるような気が・・・

引っぺがしてまでして、中を確認する義務も興味も無い・・・です……


ノブ
トイレのドアノブはクリスタルタイプ。

いなせレジャーランドでみた廃ロッジのトイレもこれと同じだったような。



計算式
トタンにチョークで書かれた計算式。

宮大工の落書きと言ったら大げさだが、大工が施工をする際に、軽い計算を走り書きし、それが建物の崩壊とともに、数十年の時を経て眼前に現れることとなったと・・・


炭鉱廃病院の歴史を紐解く散策は、まだまだもう少し・・・

つづく…

「床苔と階上」 羽幌炭鉱の廃病院とホッパー見回り.3