府中基地跡を左回りに進み半周したものの、カメラの電池が無くなってしまい、仕方なく日を改め出直すことにした。
途中、既に更地になっている『調布飛行場』横の元米軍施設跡、『イトーヨーカドー』建設予定地をチェックする。
建物群が取り壊されかなり時間が経っているが、何の進展も無さそうなのは、やはりイトーヨーカドーの業績不振のため、計画中止にでもなったのだろうかと思っていたが、何やら今まで無かった看板がかかっていたので、見てみる
どうやら遺跡でも発掘されたらしい。イトーヨーカドーの建設着工は相当遅れそうだ。それまで、身売りとかあったりして・・・
敷地内は原生林化しているが、草木の枯れる季節になれば、コンクリートの基礎部が露出する。
では、バイクを多磨霊園方面へ走らせ『府中米軍基地跡』、あの、軍事用パラボラアンテナの見える住宅街へと
改めて左回りをするべく、再度『生涯学習センター』横の細道を進むと、程なく見える建物。
前回も撮ったので素通りしようかと思ったものの、陽の当たりも良かったのでシャッターを切っていると・・・ 明らかに柵の内より、枝を踏みしだく音、木々の擦れ合う人工的な響き。肉眼では確認できないが、確実に居る。シャッター音にも微妙に反応している様子。犬では無いと断言できる。
やってますねぇ~と、声には出さないもののニヤつきながら、IN出来そうな場所は実は前回見つけたが、それはここより真反対の場所で、明るいのに隠れながらやって来たのかなと、推察をしながら歩を進める。
前回同様、都営アパート付近の場所だが、木々の間よりパラボラを狙える場所を見つけたので捉えてみる。
ガサゴソした場所よりほんの少し進んだ場所で、発見してしまった。前回はそうなってなかったはず。あれならこの真反対側より、人目にかからないで俺にも出来そうである・・・・・・ 何れ・・・。
前回の半周部分より進みだし、狭隘な住宅並びの間隙よりのパラボラアンテナ、見つめ返すネコ。
ネコに睨まれながら突き当りを左へ。行き止まりの家と家のほんの隙間からの光景。
往来の激しい小金井街道に出る。柵が一直線に並んでいて、所々にゲートがある。
褪せて脱色、排ガスまみれで煤けた地図看板があった。
ゲート内部は向こうへの道が見える。XXアベニューとでも名前が付いていたのだろうか。
その道の反対側に迂回しながら来た。
小金井街道を『府中の森の公園』の交差点を左折。中央にグリーンベルトのある通りの歩道を行儀よく歩いていると、まず、母親が僕の横を自転車で通り抜ける。次が小学生の女の子。ところが、僕に配慮をし過ぎでガードレールをギリギリに走行。しかも何時倒れてもおかしくない超ゆっくりの徐行。
あれよあれよというまに、よろよろと、ゆっくりとなだらかに、顔面から倒れこんでしまった。前のめりの前傾姿勢だったので、スカートはまくり上がりパンツ丸出し状態。傍目から見ていてもスローモーションのようだったので、致命的な怪我は負っていなかったものの、母親が鬼の形相でやって来て「あんたは!何時も注意してないから、こんなことばっかり!!
実は、基地跡の周囲の歩道を歩いていると、ママチャリに乗った子供や親が、申し訳無さそうに過剰に注意を払いながら僕の横を通って行く。例の新しい道交法による影響だろう。この付近の車道をママチャリで走行するのはかなりの危険行為に感じるが、かと言って歩道は本来自転車の通行禁止と頭にあるから、必要以上に歩行者を避けてしまい、今回のようなことになってしまう。
複数車線の真中を逆走したり、バイクや車と一緒になって交差点を右折するような自転車乗りが溢れだしたことなどが、法改正になった要因だと思うが、日本のように無秩序な都市設計の中で、画一的なルールを決めてしまうと、あらぬ弊害が次から次へと出てきてしまう、典型的な例ではないだろうか。
気を取り直して歩き出すと、高層アパートらしき廃墟が見えてきた。
横には2階建ての建物で、一部が開口していて中が見える。
アイドルのイメージビデオや写真集に良さげな感じ。耳を澄ますと、確かに、窓の向こうの林より音楽が聞こえてきた。シャッター音を数回響かせるとピタリと止む。数分待ったがそれ以上は聞こえなかった。・・・まさか、インディーズのMVなどを、ゲリラ撮影してるとか、ないですよね。
市営の駐車場があったので、そこへ入り、森にそびえる木製のツイン電柱を捉える。
建物内部が見える。不法投棄のパソコンだ。
比較的に空いているが、一応車両に注意をしつつ、なんとかバラ線やフェンスを避けて撮影を試みる。すると、駐車場の受付のおっさんが、
「カメラ撮影は構わないが、車に触らないで!」
怒鳴られる。タイムズなどの民間駐車場ならまだしも、市営の駐車場で、しかも車両は僕から離れた場所にある。三脚を立てたりとかでもなく、善良な一市民に言いがかりをつけて、恫喝で追いだそうとするその、強権的な態度に、腹立たしくなると同時に、虚しささえ感じてしまう。
公僕の僕、君が任されているのは接客業ではないのか。定年後の余裕あるアルバイトかもしれないが、こっちは納税者でタバコに消えるかもしれないお駄賃は、僕の車検代から捻出されているかもしれないんだよ
心の裡で捨て台詞を述べ、駐車場を後にする。
『平和の森公園』より、森より青空へ勢い良く屹立する鉄塔。
横にテニスコート場があったが、ここもプレイヤーはご老人ばかり。ここもと言ったのは、自転車によく乗るようになってから、意外と住宅街にテニスコート場が存在するのを再発見していたのだが、何時もそこで見かけるのは、年寄りばかりだということ。数十年前だったら若者の象徴のようだったバイクも、乗っているのはおじさんばかりだし、日本の高齢化は本当に、周囲で嫌でも実感できてしまうぐらいに、洒落にならないところまで来ているようだ。
今更ながら東京の街中で撮影をしていると、怒鳴られたり、目の前で事故られたり、ほんの短時間で煩わしい災厄に見舞われることを身を持って証明してしまった。やはり僕には北海道の山奥の炭鉱廃墟街などが、やりやすいし似合っているのかもしれない。
終わり
【内面部へ】実はまだあった府中米軍基地跡に行って来たよ!
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コメント
コメント一覧 (6)
匿名希望の基地そばの住人さん。
ミニゴルフ場。かつてここに、そんなのどかな施設がありましたか。その気になればフルのゴルフ場ぐらい作れそう気がしますが、さすがにそこまで横暴ではなかったと。
ご近所に住んで子供の頃なら、格好の遊び場、忍び場所でしょうね。探検気分で。今と違った光景、見てみたかったものです。警備は銃を所持ですか。治外法権そのものですね。
調布に有名なアメリカンスクールがありますが、なんであんな中途半端な場所にあるのかなと思ったら、調布飛行場や府中の基地関係者の学校だったのですかね。ペンキハウス。アメリカ人は家を自分でペンキで塗るイメージです。僕のホームステイ先のファミリーもそうでした。当時の日本人には奇異に映ったことでしょうね。造形的にも日本家屋ではまずやらないだろうから。昭和44年の航空写真。僕は持っていませんが、どこかで入手出来ればいいですね。調布飛行場で遊覧飛行をやっている会社とか持っていそう。以前の事故で今は廃業をしているかもしれませんが。
それから 昔ですが その辺一体には 小金井街道沿いと 学園通り浅間町多摩霊園周りが多かったですが 俗にゆうペンキハウスと言われる 米軍関係者 アメリカンスクール関係者などが多く住む住宅が多くありました 昭和44年ぐらいと思いますが 航空写真を探してます
もしかして、経験者ですか?
僕はまだなので、やってみたいなとは思ってます。調布飛行場の横の施設も、グズグズしてたら、いつの間にか更地になっていて、かなり後悔したので。
内部潜入は他廃墟と比べ本当に怖いですねここは
北海道好きでもそう頻繁に行けるものじゃなし、住んで腰を据えて撮っている人には敵わない。だったら近場で東京でしか撮れないようなものをと思い、最近場所選びをしています。
その結果かどうか、「仙川団地」でググると自分のブログが一番上に来たりして、妙な達成感を感じています。
本来一人で孤独にやりたいものの、街中ではどうしても様々絡まれるようなことがあって、北の寂寥として隔絶された山奥の取り残された建物なんかは被写体として、やっぱり羨ましいです。
パラボラアンテナってなんか怖いんですけど、見ずにはいられません。
以前、東京に遊びに行った際、けっこう古いイイかんじの建物もあるんだなーと思ったのですが。
北海道も場所によると思いますが、多くの町は再開発的な工事で、味もそっけもなくなったような…。
でもまだまだ探せば、良いものもあるのかもしれませんね。
これからもブログ楽しみにしています。