山楽荘 風呂椅子
 大の大人が、強行軍スケジュール廃墟探索の束の間、羽目を外して廃墟浴室で転がり、跳ね、時には小学校時代の校歌も歌ってみせた。



山楽荘 椅子
  暖色系の腰掛け椅子。青いのが男風呂用なら、これは女風呂用だろう。



山楽荘 二つの椅子
  男女を隔てる境界あたりにあった、二つの風呂椅子。山楽荘がこのようにならなければ、決して相交わることはなかったはず。



山楽荘 滑り台と椅子
  夢遊病患者のように廃浴室内を足取りもおぼつかなく漂う。仕上げに向かうは滑り台。誰にも見られていないからこそ、笑みさえ浮かんでくる。



山楽荘 滑り台1
  全裸の幼児になったつもりで、無邪気だったあの頃に戻り、「正面から見られたらどうしよう」なんていう恥じらいなど無い幼少に返る”廃墟探索者”。

 登り、滑走する。



山楽荘 スロープ
  もう一回。また登る。



山楽荘 滑り台3
  ずりずりとまた滑る。そして違和感から疑念、確信へと   



山楽荘 砂
 もう、お分かりいただけただろうか   

 滑り台の周囲だけに敷き詰められた、不自然な砂のことを。



山楽荘 滑り台付近
 中国での高速列車事故を思い出して欲しい。大事故を起こして、中国鉄道省のやったことは、検証をするどころか、責任の所在を曖昧にして責任逃れをするためなのか、穴を掘って土で車両を埋めたのだ。

 時と国さえ違うが、人間、追いつめられると、やることは同じなのではないだろうか。



山楽荘 外
 入浴施設での死亡事故により、旅館からレストランへと業務転換を迫られた山楽荘。砂の下には今も、その惨劇を示すような痕跡が残っているというのだろうか。



山楽荘 鏡
 一部始終を見届けた目撃者達は、敢えて、取り除かれたのか。



山楽荘 タオル
 あの滑り台を楽しんだ幼児による死亡事故だったとしたら、経営者の負った苦悩も分かるし、方向転換せざるを得なかった要因としてはじゅうぶんである。



山楽荘 メイン
 廃墟探索者として、今回導き出した答えは悲劇的であり、それがあってのこそ、今という過酷な逃れられない現実がある。真理は、知る由もない。が、眼前の惨禍だけは事実として受け止めることができている。



山楽荘 正面より
 惨劇は覆われたあの下に留められているのだろうか、今も・・・



山楽荘 庭
 もう、決して賑わうことのない山楽荘の庭園ともいうべき、荒涼とした入り口よりの風景を、目に焼き付ける。



山楽荘 看板
 山楽荘の、否、春菜館の錆びた看板を背にして、次の廃墟へと、虚しい北海道廃行脚を、まだまだ続けることにする   



おわり…


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