ニュージャパン 網
 苫小牧港沿いにひときわ目を惹く、その異様な姿を晒し続ける、建築死骸「ホテルニュージャパン」。



ニュージャパン 入口
 大概こういった場所は、サバゲーの聖地化となっていて、BB弾が床一面にぶちまかれていたりするが、どうやらここへは、あの鉄壁の壁がよからぬ侵入者をある程度防いでくれている様子。



ニュージャパン 椅子
 ロビーか、喫茶スペースか。優雅な沈み心地は保証付きの豪奢な椅子が数卓。



ニュージャパン 椅子上
 この規模のホテルなら、ロビー付近は24時間開放されているだろう。椅子を上げてあるということは、閉店廃業が決定的となり、身辺整理を済ませて行ったということなのか。



ニュージャパン エレベーター
 半開きの1階エレベーター・・・ というより、心霊スポット巡りの荒れ狂った侵入者が、面白半分に無理矢理こじ開けたに違いない。何もない中を確認して、力尽きたし半分開けば御の字、文句ありますか?みたいなノリで。



ニュージャパン フロント
 ホテルニュージャパンの顔、フロントのカウンター。この時代のホテルなら、背後の色褪せた壁部分には、ルームキーを入れる格子状の棚が備え付けられていたはず。



ニュージャパン 電話
 ぶら下がって数十年。ゴムは硬化をすると強度が極端に落ちるので、次に来た時には下に転がっている可能性が大。



ニュージャパン 奥より
 かつては、コーヒーを飲みながらハーバービューでも眺めていた宿泊客達。今は廃墟散策者が、缶コーヒーを飲みながら、次なる侵入者の出現に怯えています   

 なので、五分に一回は耳を研ぎ澄まさせて、物音に細心の注意を払っている。威勢の良いヤンキーの集団が来ようものなら、真っ先に逃げ出す準備が出来ている。僕と同じ趣味の廃墟探索グループでも同じく。個人だったら軽い挨拶程度はするが、それでもその場を去るだろう。やはり、こういう場では、一人伸び伸びと、気兼ね無くやるのが一番だ。



ニュージャパン カラードア
 昭和の喫茶店ではお馴染み、色付き硬質ガラス製のドア。



ニュージャパン 厨房
 もうこれは、まごうことなき、喫茶店。その厨房入口。「厨房いってよし」とモナーの落書き。雄別炭鉱の病院でもやたらとこれと同様の落書きを見たが、同じ人物によるものなのか、或いは、局所的に北海道で同時期に、モナーブームでもあったのだろうか。

雄別炭鉱と病院

青春18きっぷを握りしめて北海道を旅していた冬のある日の話。東京から鈍行列車を乗り継いで来て旭川を更に北上していた時、車内の女子高生という女子高生が、ショートパンツだらけになった。デニムやらカラーの綿など、素材や色形は様々だけど、とにかく誰もが競うように、短すぎる、いわゆるホットパンツを着用していた。ボックスシートなので彼女達は足を組んだり伸ばしたりしていたが、東京でも見たことないぐらいのショート具合なので、パンツが見えそうな限界ギリギリのいでたちだ。

 北海道と限らないが、このようにローカルなブームが突発的に狭い場所で起きる場合もある。廃墟巡りをするうえでも、常にアンテナを張り巡らせておき、物事の動向に注視をしながら行動をしないと、せっかくの貴重な素材を素通りしてしまう可能性がある。「些細なことにでも必要以上に刮目せよ!」の精神でこれからも、記事づくりに邁進していかなければならない。



ニュージャパン 厨房内
 厨房内。立つ鳥跡をすっきりとさせていて、改めて、突然の夜逃げ状態では無かったことが窺える。



ニュージャパン 傘
 厨房から出て周囲を見回すと、ニュージャパンこだわりの照明器具だろうか、鉄製の錆びた傘の電灯が所々に配置されている。



ニュージャパン 火災報知器
 壁面に火災報知器。炭化でもしているのかと思ったが、どうやら錆のようだ。ボタンのガラスカバーは突き破られている。



ニュージャパン トイレ
 男子トイレ。場所からいって喫茶店の従業員用だろう。

 あらかた1階部分は見まわったので、いよいよ、階上へと行ってみる   



ニュージャパン 事務所
 見えてきたのは、北日本興産苫小牧支店のドア。現在この会社は「シー・ロードエキスプレス」と社名を変更している。商船三井グループの傘下で海運事業や不動産業も手掛ける会社。



ニュージャパン 通路
 低層階だからというわけではないが、炎上したような跡はまだ見受けられない。事務所区画が続いていて、どうやら客室はこのもうひとつ上からのようだ。

 更に、上へ上へと、最上階まで、まだまだ廃墟ホテル部屋巡りを孤独に断行し続ける   
 


つづく…

「一流客室清掃員の邂逅」 廃墟、死灰の『ホテルニュージャパン』.3