その惨劇のあった場所は、千葉市緑区あすみが丘6丁目、土気駅より徒歩30分。千葉市による、ヤフオク・インターネット公売。いわくつのき物件だ
当たり前かもしれないが、玄関ドアの施錠はしっかりとされていた。
ステンドグラスの装飾が施されたドア。中が見えそうで見えない、絶妙な屈折率。
玄関前に置き去りにされたままの遺留物。
芝刈り機はまだ使えそうな雰囲気を醸し出している。
こうやって撮影をしている最中でも、車に乗って冷やかし目的で見学にやって来る人達がいる。入れ替わり立ち替わりで3台ぐらいは確認しただろうか。
籐製の靴箱。通気性が良さそうなので、年中足の臭い人にはお勧めか。
玄関より正門を望む。荒れるがままの庭だが、一面の煉瓦タイルのおかげで、被害は最小限に食い止められている模様。
玄関前の石階段を下る。ギリシャ建築を模した飾り円柱はドリス式を選ばれたようだ。張り出したバルコニー共々、既に崩壊が始まっている。
近所の人も羨む門構えだった。
特徴的な配置なのでもしやと思い穴のあくほど見回してみたが、監視カメラの仕込みは無いようだった。NTTのインターホンは装備していても、これほどの豪邸ながら監視カメラは未装備だったということか。
家正面にデッキテラスがある。その下に基礎部分の空間を利用した収納部屋。用途の無さそうな壺の見た目に反する存在感のなさ。
陰影の奥の奥
なんとも怪しげでいかがわしそうな瓶詰めを発見。丸められたアルミホイルが密封状態に。捜査員は開けるべきだったのでは・・・ 僕は、怖いのでそのままにしておきます。
デッキテラスへの階段を登って行くと、片方だけのスリッパ。
ひとつだけの布団ばさみ。”廃屋あるある”でもあるが、”自分の家あるある”でもある。家の布団ばさみは、押さえのバネが弱くなっていて使いものにならないから、ずっと放置したままにしてある。捨てもせずに。しかも、ここと同様に片方だけを。色も同じだ。
もう片方をしかと確認。何故か胸をなでおろす。
窓枠の化粧パネルが剥がれ落ちている。雨漏りや湿気などで室内は大量の水分を含んでいるのか、窓の所々に水滴が。大きなマイナスポイントである。
ウッドデッキの板も大変脆くなっていて、一部には欠けている箇所もある。慎重に歩くことを心がける。何時踏み外して落下しても不思議ではない状況だ。
ソロリと下って行き、庭の部分へ。とにかく煉瓦で統一しているのが、この家の一番の特徴。
家を購入したその日から、バーベキュー大会はいかがでしょうか。
張りがあり艶があったバスケットボールとは違い、腐ったメロンのように萎んだ、ドッジボール。
鎌が数本ある。総出で夏の雑草を刈ったのだろうか。
ヒートアイランド現象の元凶をここに見る。四方を室外機で武装しているのではないかというレベル。家を安く買えたとしても、相当の電気代は覚悟をしなくてはいけない。
花型に並べられた鉢色々。女性趣味だろうか。
正面の門は鍵がかかっているので、一旦裏門より出て左側面に回りこみ正面へと行く。
この公売物件を知った人の推測をネット上でみたりしたが、入り組んだ住宅街の奥の方に位置しているため、知り合い以外は訪れにくいだろうから、顔見知りの犯行ではないかという声が大半だった。
それは違う。この家の斜め後方には公園が隣接している。右側面には公園より続く歩道が通っている。つまり、部外者が侵入しやすい環境にあるのだ。1ブロック隣に行けば、バスが行き来するような大通りに出るから、犯人は車で訪れやすいだろうし、逃げやすくもある。コンビニ等の監視カメラから逃れるため、駅から離れた一部では有名な高級住宅街に目をつけ、豪邸の並びを物色。車を大通りに駐車。歩道に接していることで安易に侵入可能な、この邸宅に狙いを定めた可能性がある。
引きちぎれたカーテンの意味するもの。
廃墟探索者視点でみれば、「育って来ているな~」になるが、この家で起きた殺人事件はいまだ未解決であり、不謹慎な言動は慎みたいところである。
大っきな籠前後フル装備のママチャリもサービスで付くようです。
敷地内のあらゆる面に敷かれた煉瓦タイルは高評価を受けそうだが、
建物の老朽化はリフォームで対応できるかどうか、微妙なところだ。
早速、この家のレポートを知り合いに報告したところ、「余計なホラー映画の情報が無かったら考えたのにな~」と、はじめから購買意欲が微塵もなかったことを窺わせる、軽いノリでやんわりと拒絶の反応を得たのだった。
終わり…
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コメント
コメント一覧 (2)
咲希さん
どうも、お久しぶりです。しっかり覚えてますよ。咲希さんから紹介してもらった「嫌われ松子」の映画をわざわざみたぐらいですから。
お忙しい中、読んでいただきありがとうございます。
>謎のモザイクが恐怖を煽ります。
きっと、メーカー名や名前が入っているからなんでしょうけど、そのままだったらなんてことなさそうなのに、モザイクが不気味さを強調させてますよね。得体のしれない物体のように見えます。
>ASKAの目黒区某所の旧宅
あの人、治ったのでしょうね。いまだに時々良くわからない発言をしているみたいですけど。近所に来たらやっぱり敬遠したいです。先日、剣道大会に出場していたようです。渡辺正行も一緒に。才能あるんだから、曲を作れよと思うのですが。
>また時間があれば読めていない記事からじっくり読ませて
時間がある時にでもゆっくりと読んでみて下さい。あと、暇で暇でしょうがない時にでも、You Tubeの「カイラスチャンネル」もみてやって下さい。
色々と忙しくなってしまいなかなかカイラス様のブログをじっくりと拝読する機会がなかったのですが、ちょっと余裕ができたので今日、久しぶりに見ることができました。
ここのお宅は当時ちょっと話題になりましたよね。行政が公開した室内写真の謎のモザイクが恐怖を煽ります。一見豪華ではあるのですが天候面で悩まされそうです。
そういえば某チャゲアスのASKAの目黒区某所の旧宅も、薄いレモン色の外壁で素敵なお家でしたが、そこを取り壊して保育園にする案に周辺住民が反対している、とかいうニュースが何か月か前に出ていた覚えがあります。昔からのファンではない人からすれば思いっきり「いわくつき」ですし、それはご近所さんなら尚更でしょうね。
まだ最新記事は全然読めておらず、キョーコさんの乙女心に安穏が訪れていることを願うばかりです。また時間があれば読めていない記事からじっくり読ませていただきます。