ノートの背表紙など気にも留めていなかったが、今回撮るにあたり詳細を確認をしてみたら、「なかよし新年特大号ふろく」であったことが判明をした。
キョーコさんは中学三年生の15歳になったばかりだが、「なかよし」という少女マンガ雑誌は、年齢的にまだ読むものなのだろうか。どんな雑誌かのぞいてみたところ、どうみても小学生をメインターゲットにしているのは間違いなさそうだった。
ひょっとすると、高校生あたりでさすがに子供っぽく感じてきて、そう遠くない時期に、「なかよし」は卒業するのかもしれない。「新年特大号」を購入するぐらいだから、同時期に積極的に買い求めていたのは確かなようだが、精神的な区切りとして高校入学時には、未練がありつつも断ち切るのではないかと予想してみる。
一例として、僕の場合は「コロコロコミック」が中学生になっても読みたくてしようがなかったが、思春期を迎えてから、あの賑やかな表紙をレジまで持っていくのがたまらなく恥ずかしく感じてきて、泣く泣く購読を断ち切った思い出がある。
地デジなどのデジタル放送はもう当たり前の時代になった。今やネットによる、HuluやNetflixのような見放題動画配信も珍しくなくなってきた。
昭和53年といえば、日テレの24時間テレビ「愛は地球を救う」の第一回目の放送があった年。
その頃、彼女の家では
1978(53) 5月10日
今日はテレビを見*てるのだよ。 新しいカラーテレビがきたのら…
だから白黒テレビは ワチシ の おへやにかってにもってきちゃった。
But あと 1ヶ月もすれば 史之舞のおへやへといく の らもん…。
今ね 11日00:45分なのよ. ね*むりね . でも テレビ見*んの
今日はこれで 終るよ じやーねー バイ !
まけるな! くじけるな! Let's go !!! グッド ナイト .
「ザ・ベストテン」放送開始の年に、居間のメインテレビがいまだに白黒だったのだろうか。
それとも、メインのテレビはとうの昔にカラーテレビを導入していたが、複数あるうちの他のサブ的なテレビが白黒で、それをカラーにかえたため、彼女の部屋に待望の独り占めできる(白黒ではあるが)テレビが転がり込んだのか・・・
もっとも、一ヶ月もすれば、「史之舞」の部屋に持っていかれるそうだが。この力関係からすると、「史之舞」という人は、姉か兄という可能性が高くなってくる。
引き続き、翌日の日記
1978(53)’5月11日 (木) 12日 * 0:8:0 AM …。
参観日だった. べつにたいしたことはなかったよね.
mother は来たのれすよ 給食も食べて行たよ . 三人とも来たなあっ
このごろ * 夜ふかし しすぎたなあと思うんだ. 朝はねむくて 1人では
おきられんのじゃ
おまちかねの修学旅行ですよ . ウレイシイような 、イヤナような…。
ふ通の人はうれしがるんだよね . しかし ワレはおもわんのじゃー.
う~~~ねむたいね .こん度から言葉使いをよくするよ .ではよい夢を…
ムニャ、ムニャ マケルな!! クジケルナ!!! good naight.
あと十日で修学旅行があるそうだが、楽しみにしているようなのに、「そうではない」と強がる彼女。
東京の中学生の修学旅行だったら昔から今でも京都あたりが定番だが、北海道は広大なゆえ、所在地にもよるのだろうが、どこへ行くのだろうか。
更に翌日。学校でのすったもんだがあり、感情を爆発させて、丸々1ページを費やすことに・・・
1978(53) 5月12日金曜日 (13)0:10 すぎ
ア!! トム サン が 始まったよ
でもよく つづいてるね この日記 そうおもうでひょ !
学校でいやなことたくさんあったのよ . ほんとに 頭にくることバッカ!
学校なんて いいかげんなんだものなぜわラクシが副部長にならにやいかんの
聡美というれっきとした書きがいるのだから福は書記がやるべきだ.
それに ヤッチャンだっているのだ.
あだまさきたで! こうなったら無口でいくからね. みんな先生方のしどうが
悪いからだぞ. それにあの戸田 つごうのいいときに いいことハって
いざとなりや.なんだかんだ と いって つごうよくしていってるじゃんか
けっきょく そこらの人間と同じさ なにを言おうと自分のことしか考えて
いないんだ . だから 私は * 人と いう ものなんて 信じられないん
だもんね
今日ね . 体育あってね. 1時間だけだけ ど スポーツテストやったのら .
背節力がなんと 130 なの イヤ ーネ .垂直とびなんて only 42cm
反復横とびは Me は アレ だから やらんかったの . 男子 の 山角君 . 背節力190だって
オトロシイ
深夜の0時過ぎに「ア!! トム サン」ということは、鉄腕アトムの再放送だろうか。勝手に部屋に持ち込んだ白黒テレビで、白黒放送だった鉄腕アトムを見つつ日記を書いている模様。
本来書記がやるべき「副部長」を押し付けられて、怒りまくり、先生にまで当たり散らすキョーコさん。この段階では、どういった類の部長なのかはわからず。
ストレート過ぎる感情の発露ができるのも、閉じられた世界、個人の中の日記であるがゆえ、なのかもしれない。
怒りまくったその翌日には、学校で身体検査がある。中学生時代にありがちな、”見えた見えない”のせめぎあいで大騒ぎしていたと思ったのも束の間、ようやく、内に秘めていた揺れ動く恋愛感情を、つまびらかに、飄飄かつ堂々と、2ページも割きながら、語り出しはじめることになる
つづく…
「北海のJC身体検査」 実録、廃屋に残された少女の日記.4
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コメント
コメント一覧 (7)
実に、女性らしい視点で、おっさん気質の染み付いた僕には、思いもつきませんでした。人に読まれるのを前提としていないので、それぐらいぶっちゃけて語っている可能性は大きいですね。僕の頃は生理用品の商品名かなんかで呼んでいたような気がします。
>私が中学生の頃女子が男性器の事をジョン君と呼んでいたことを思い出しました。
ありましたねぇ、こういう隠語というか、仲間内のスラングが。大人になってみると、自分の周囲でしか使われていなかったのが判明をして、意外に思ったりしました。
トム君の事ですが、ズバリ女性が月に一度迎える月経の事と思われます、それでキョウコさんは反復横飛びはしなかったと思います。私が中学生の頃女子が男性器の事をジョン君と呼んでいたことを思い出しました。
トム君の事ですが、ズバリ女性が月に一度迎える月経の事と思われます、それでキョウコさんは反復横飛びはしなかったと思います。私が中学生の頃女子が男性器の事をジョン君と呼んでいたことを思い出しました。
> 前回のジャケ(カフェラテ色のキャットファイト)が結構インパクトが強くて・・。
> 先日職場で本HPを開いたら、キャットファイトのままPCが固まって脂汗かきました。
ブログを読みに来てくれる人は”一期一会”じゃないけど、検索で来てそれっきりという場合が多いと思います。TOP画像で記憶に爪あとが残ればと、インパクトのあるやつを選びました。
> インド俳優はこの人ぽい?けど名前がわかりません・・・。
> http://salmankhan.web.fc2.com/zvotravel/sedona/naam/last.html
相変わらず、掘り起こしてますねぇ。しかもこのページ、ブログ前夜といった時代の、ノスタルジーさえ感じる作りですね。
書いた人は今何やっているのかと考えると、廃屋の日記にも通じるものがあるような気がします。
先日職場で本HPを開いたら、キャットファイトのままPCが固まって脂汗かきました。
インド俳優はこの人ぽい?けど名前がわかりません・・・。
http://salmankhan.web.fc2.com/zvotravel/sedona/naam/last.html
80年代には「ボンベイのスターローン」「デリーのロッキー」「アムバラのランボー」的な異名でそこそこ売れたかもしれませんが、スターローンがラズベリー賞の常連となった頃からは本人同様辛い人生になったのでは(「俺そこまで似てねーよ!」)。。
> しのまいの動向が気になります。
白黒テレビを取り合っての大喧嘩があったりして、昭和のドラマっぽい泣かせる展開とかが理想なんですが・・・。
> 関係ないですがジャケがすげーいいです(相対的に)!
> クリフハンガーでしょうか。
密かに不定期で変えていたジャケ写までチェックしてもらい嬉しいです。
これはインド旅行をした時に、インド各方面で大量に購入をした絵葉書のうちの一枚です。写真はインド映画のカットで、男性はインド人俳優です。言われてみれば、スターローンに見えなくもないですね。
このブログの内容が本来のコンセプト「お散歩」から、かなりかけ離れてきたので、初心に戻るべく、せっかく収集したのに死蔵しているインド絵葉書コレクションの中から、「お散歩」っぽい、かつ、ダークな部分を中和させるような、脱力感のある画像を選んでみました。
関係ないですがジャケがすげーいいです(相対的に)!
クリフハンガーでしょうか。