北朝鮮観光 車
 レトロな赤い自動車。旧ソ連か旧ユーゴのものっぽい。二階建ての市内バスもよく見かけた。あと、中国国境から平壌市内へ来るまでは、北朝鮮人民の本当の姿を見てやろうと、車窓を凝視していたが、畑が連綿と続く田舎町の風景の中に、自動車はごくまれにアウディのセダンが走っているぐらいだった。

 では、地方の北朝鮮人民は自転車以外にどんな乗り物で移動をしているのかというと、車窓から割とよく見かけたのが、北朝鮮以外ではまずないと思われる、縦にやけに細長い、下手すると横風で倒れそうなぐらいの背高トラクター。そのヒョロ高トラクターの後ろに小さな荷台が備え付けられたトレーラーが牽引されており、どうやらこの組み合わせが、地方では一般的に”トラック”として活用されているらしかった。平壌駅に到着するまで何台もこの貧相な”背高トラクター・トラック”を目撃した。



北朝鮮観光 アウディ
 こちらが、僕が貸し切りで使用していたアウディ。

 たった一人の旅行者のために、専属ドライバーとガイド二人が付きっきりだ。



北朝鮮観光 建党記念
 あまり気乗りしないものの、次に連れて行かれたのが、ここ。

 朝鮮労働党の創立50周年を記念して造られたという、「建党記念塔」。

 日本のバブルの頃の”テーマパーク”にあったような光景だ。要は、「お金のかけ方を間違っているのではないか   」ということ。

朽ちた「グリュック王国」訪問

廃墟中華テーマパーク『天華園』、そぞろ歩き



北朝鮮観光 記念写真
 人民大学習堂付近にあった、記念写真屋さんの見本。

 北朝鮮の人もこのあたりは変わらない様子。

 上の段の制服の女性二人は北朝鮮の女子高生だろうか。日本に負けず劣らずの、かなりのミニスカ具合。



北朝鮮観光 建物
 ウルトラセブンでよくみたような、退廃的な未来都市のような街並み。



北朝鮮観光 凱旋門
 車をいきなり、大通りの中央分離帯の横に停めるもんだから、何事かと思ったら、凱旋門の見学ということらしい。東京だったら、後ろから来た大型トラックにでも追突されて、全員即死するところだが、ここなら心配ないということか。
 


北朝鮮観光 凱旋門2
  世界一の凱旋門だとか。

 本場パリのも見たことがあるが、比較しても、確かにこれは常軌を逸した大きさではあるようだが・・・

 ガイドから、凱旋門をバックにして記念写真を撮ったらいいと、促される。お決まりのコースなのだろう。

 ちなみに、日本で「ぴったんこカンカン」を観ていた時のこと。その日のゲストは、金正日総書記の大のお気に入りとも言われる、二代目引田天功さん。番組の中では、 彼女が北朝鮮を訪問した時のエピソードなどを紹介していたが、天功さんが宿泊したホテルは、僕と同様の中洲にある「羊角島国際ホテル」だった。

 僕が平壌市内で下痢を催した時、ガイドのはからいで、近い距離にあった「平壌高麗ホテル」までわざわざ行ってもらい、そこで用を足した。ガイドが言うには、僕と二代目引田天功さんが宿泊した「羊角島国際ホテル」は、「平壌高麗ホテル」に比べると、かなり格が落ちて値段も安いのだとか。だから「こっち(平壌高麗ホテル)に小泉が来たんだ   」と説明を受けた。

 前から、二代目引田天功さんの披露する”あらゆる”トークに関して、相当ふかし気味なのではないかという疑念を、僕は持っていた。

 彼女言うには、アメリカのケーブルテレビで、彼女自身がキャラクター化されたアニメが放送され、キャラクターグッズまで発売されているとのこと。その口ぶりでは、アメリカのおもちゃ屋に行けば、彼女のグッズが”ズラリ”と並んでいるような、言い様だった。

 『ほう、凄いな・・・』とその時は感嘆をし、それから半月後にアメリカへ行く予定だったので、「なら、トイザらスで二代目引田天功のグッズをお土産で買ってくればウケるな」と目論んだのだっただが・・・・・・ 結果、マンハッタン内の数件ものトイザらスへ行ってみたが、彼女のキャラクターグッズなど、微塵もなかった。全くの嘘ではないのだろうけど、かなり古い話しをさも今起こっているかのように話し、ビジネス的に失敗に終わった事を、大成功であったかのように語っていたのではないかと思われる。

 知り合った外人に「二代目引田天功て知ってますか?」と聞くのも  今なら「BABYMETALて知ってますか?」になるか  まぁ無駄なことだろうなと思い、やめておいた。

 北朝鮮へ行くにあたっての、金正日総書記の大のお気に入りゆえの”国賓待遇”という話しも、どうも怪しいという気がしてならない。国賓を中洲にあって不便な格下ホテルになんかに泊めるだろうか   

 そういえばひと頃、彼女はハリウッドスターともうすぐ結婚をするとよく吹聴していた。具体的な名前は彼の仕事のこともあるから明かせないと言っていたが、いくつかのヒントを推察してみると、それは「ジャン・クロード・ヴァンダム」ではないかと、マスコミが噂していた。

 「もうすぐ」「あと少し」「時が来たら・・・」と、いつ誰と結婚するかの話しは段々先延ばしされ、しまいにはそのことに全く触れなくなってしまった。

 デーブ・スペクターいわく、「単なる売名行為。彼女には虚言癖がある」なのだとか。

 ぴったんこカンカンでは、彼女が凱旋門前で撮った写真も紹介されていたが、端に見切れて写っていた男性が、なんと、僕と同じガイドの人だった。若いお坊ちゃん風で気品を醸し出している方の人。特徴のあるパンチパーマと、お笑いの”河本準一”を凛々しくしたような顔がクッキリと。ちなみにそれはなぜか白黒写真だった。番組で紹介されたその写真をネット上で探してみたが、誰も興味がないのか、アップはされていないようである。


 この次も  、気が乗らない場所、学校へ、世にも哀しい授業参観へと、連れて行かれることになる。

 覇気は失せ、感情をもぎ取られたかのような、死んだ魚の眼をした生徒達。一見すると”ロボトミー手術”を施されたようにも見えた、彼ら達であったが、そこで僕は、先生と職員方の間隙を縫い、感情ほとばしる、日本の子と何ら変わらない、北朝鮮人民生徒の本当に姿を目の当たりにすることに成功する。

 締めくくりでは、僕一人だけのために、しかし、押し付けがましくもあり気恥ずかしいこと極まりない、でも、盛大な歌謡ショーを、開催してくれて、しかしながら、親に見られたら憤死物の、小学生による手と手で形どられたアーチをくぐらされて、穴があったら入りたいと思いつつも、一時の恥と耐え忍び、なんとか事なきを得て、多少仰々しくありながらも、記憶に何時まで残るような感激をもって、送り出されたのだった   

 

つづく…

「やらせ感の滲む北朝鮮授業参観」 バックパッカーは一人北朝鮮を目指す.12 

こんな記事も読まれています