清潔 迅速 加熱 冷却
苫小牧地方食品衛生協会が掲げる「食品衛生三原則」。
かつて、100%のミンチ肉にウサギの肉まで混ぜた食肉偽装事件で世間を大いに騒がせた食品加工会社「ミートホープ」の本社は苫小牧にあったのだから、今見てもただただ虚しいだけの掲示。どの口が言っていたのだと。
一時期、ミートホープの漆黒の牛のどでかいオブジェが苫小牧港から遠目に見えていた。ちょっとした撮影スポットになっていたようだが、倒産品マニアも喜びそうなあの牛はその後、どこへ行ったのだろうか・・・
ある本によれば、ちょうどこのガラスの向こうに、もの言いたげそうな鹿の剥製が鎮座していた。
僕の訪問時には姿も形もなく。
例によって、金目の物はとっくに持ち去られた後
いかにも後から付け足ししたような空間。
監視窓だろうか。
唸らされるほどの達筆ではないが、オーナーの手書きによるものか。
僕の経験上、字が上手な人に限って、アホな人が多い。麻生さんはその代表のような人だ。小学校からの同級生を見ても、クラスの中で貧乏でとんでもなく頭の悪い人が、目を見張るほどの、清らかで清廉な字を書くのを僕は何度も目の当たりにしている。
きっと、頭の中が雑多で余計な情報で汚(けが)されていないから、澄んだ中を澱み無く情報が腕に忠実に伝達されるためではないかというのが、持論であるが、結構当たっていると、昔から字が綺麗な人を見かけるたび、確信を深めつつある。
首吊りホテルの「リリ」にも同じ物があった。
【併せて読みたい】北の杜、首吊り自殺の廃ラブホテル訪問
「賞」とある。廃墟無駄物の典型的な一つ。
よほど来てもらいたかったのか、無数にある「ホームバー・スワン」のプラスティック製プレート。
ここでまた、無作為入室を決行することにする
所帯じみた台所。従業員部屋?
室内の惨状の割にはなぜか真新しいリビング雑誌。
一度はリフォームを考えたらしい。
シュールな画。
もう二度とあのヒーターまで歩いて行く人は出現しないことだろう。
外せない廃墟でのトイレ確認を
独身寮の洗面所みたいな質素感。
一応、業務用の芳香剤スプレーが設置してあったようだ。
最近見かけないタイプ。跳ね返りが強いので今では見かけると遠慮してしまう。
全面タイルというのは珍しい。
お次は、団体客用の大部屋だろうか。最奥部の中央には、時代錯誤にも、床の間に祀られるようにして、荘厳さも漂う、重量感のある家具調ブラウン管テレビがデンと待ち構えている。
昨今では、家電の花でもある、テレビをまともに製造する日本のメーカーは無くなってしまった。韓国製パネルを頂戴して、いらない機能を無理やり付け、値段を高めに設定。いまだに日本製が最高と心の底から信じて疑わないような情弱のお年寄りに売りつけるという、あさましい、付加価値ガラパゴス商法が横行している。
最近、アマゾンのセールで、LG製の24インチディスプレイを購入した。早速、撮ってきた廃屋の画像を編集しようとメインのディスプレイとして使用してみようとしたところ、sRGBのモードがないため、マルチモニタでの色味が全く合わない。
あーでもない、こーでもないと、元あったディスプレイとの色調を合わせるために、押しにくいボタンを指が擦り剥けそうになりながら連打し、モードを行ったり来たり、ノイローゼのようになりつつ二日間を無益に過ごしてしまうことになった。結局、メインのディスプレイは元の日本製をそのまま使用することに。
韓国製の割り切りを見てしまったというか、お金があればまだ日本製の方が良いのかもしれませんね・・・
日本の家電産業黄金期に、白鳥湖ホテルが大枚をはたいて購入した世界に誇れた純血日本製テレビは一体どこのメーカーなのかと、畳の沈み込みを気にしながらも、駆け寄って確認してみることにした
つづく…
迷宮廃ホテル」 幻湖、森の上の廃墟「白鳥湖ホテル」.7
こんな記事も読まれています
コメント