トロピカル-86
 黒い鱗模様の壁の部屋を進んでいくと、床には定住者の物らしき布団が転がっていた。

 廃墟に住んでいる人は多い。でも、昼間の間は大抵姿を消したままで、どこかへ行っていることがほとんど。図書館か、空き缶でも拾っているのだろう。

 かといって、夜は心霊スポット巡りの若者達に荒らされるため、彼らが安心して寝ていられるのは、その廃物件が廃墟としてメジャー化するまでのほんの短い間である。

 

トロピカル-85
 枕もとにあった、住人の愛読本。

 その傾向から、二十代のホームレスが住みついていた可能性が大。



トロピカル-87
 路頭に迷う宿無し無職の若者が、深夜に廃ホテルの一室で、江戸むらさきを舐めながら、破天荒な人生を歩み多くの人に惜しまれつつ死んだ、稀代のギャグ漫画家赤塚不二夫の痛快な人生が書かれた本を熟読・・・

『まだやり直しがきくかもしれない。せめて赤塚さんの千分の一でもいいから、この世になにか爪痕を残すことはできやしないだろうか   

 そう悟った時、人は大抵、映画「シェルタリング・スカイ」のラストにでてくる言葉に、身につまされる思いを感じる状況に陥っているといってもよい。


人は人生がいつまでもあるという、尽きぬ泉だと思う。だが、物事は全て人生の中で数回、起こるか起こらないかだ。

自分の人生を左右したと思えるほど大切な子供の頃の思い出も、あと、何回心に思い浮かべるのか?せいぜい、4、5回思い出すぐらいだ。

あと、何回満月を眺めるか?せいぜい、20回だろう。

だが、人は無限の機会があると思い込んでいる。


シェルタリング・スカイ [Blu-ray]
デブラ・ウィンガー
キングレコード


 最後の言葉は素晴らしいが、そこに行き着くまでが苦行のような映画。
 


トロピカル-89
 灰皿を完備。廃施設占拠における最低限の節度はわきまえていた様子。



トロピカル-90
 雨水をバケツに貯めておけば、ここで週一で水浴び程度ならできたかも。



トロピカル-75
 二階はほぼ見終わったので、



トロピカル-93
着実に上へと、


トロピカル-94
登って行く。

 三階。



トロピカル-96
 サイレンの音はやんだようだ。



トロピカル-97



トロピカル-101
 特にベランダにトラップがあるわけでもなく。



トロピカル-102
 オブジェ化した垂れ下がるドライヤーと便器込みで評価をしてくれということなのか。



トロピカル-104



トロピカル-106
 3階避難路案内図。



トロピカル-108
 相変わらず、身内だけでウケているパターンが続く。



トロピカル-113
 シンプソンズの長男。



トロピカル-114
 これは立体的で躍動感がある。



トロピカル-115
 ガラケー時代の出会い系サイトの広告。いまや庄司の嫁のミキティが勝手に写真を使われてます。



トロピカル-116
 吐血ではなくて、スプレーの噴射口を拭いたのでしょう。



トロピカル-117
 無駄に力作だが、行き着く先にはなにがあるのか。



トロピカル-118



トロピカル-120
 電子ロックまで装備していたが、ヤンキー軍団の横暴な振る舞いにより跡形もなし。



トロピカル-119
 三階の廊下も同じように漂う荒涼感。



トロピカル-121
 やっと、4階へ。



トロピカル-122
 今までで一番、崩壊度が深いかもしれない   



つづく…

「孤独な血紋打ち」血紋だらけの廃墟ラブホに行って来たよ.5

こんな記事も読まれています