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 二階の住居部分にあるトイレは充分磨き込まれていて好感のもてるものだったが、心無い侵入者達によって便器内には水洗タンクの浮き球が詰め込まれていた。



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 盛大に割られた陶器製の洗面台。

 血気盛んな若者達の掃き溜めの場となってしまっているようなので、深夜にここへ来ることはお勧めしません・・・



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 その若者の達の荒廃した心の中を投影するかのような殺伐とした風景が広がっている。商売って、難しいものですね。もう救いようのない土地環境なので、未来永劫このまま朽ち果てるのをただ見守るしかなさそうだ。



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 下って行き、コテージになっている各部屋に侵入してみることにする。



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 フロント兼住居棟から出たすぐ左上のほぼ死角部分に、こんなに凝ったランプシェード付きの電燈。営業当時でさえ誰も気が付かなかったことだろう。

 報われなかった人達のささやかな承認欲求を満たしてあげることが、こういった形態の探索記の良い部分ではないかと思っている。



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 一番端の部屋。



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 末期にはいろいろやっていたようです。かなりのイラストレーターの使い手だったと見る。



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 一筋の光が差し込む淡いピンク色のカーペット敷きの薄暗い部屋。ムスリム用の礼拝室のような荘厳ささえ感じると言ったら言い過ぎか。



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 コーナーにはカウンター。ハーフミラーのシャワー室。そのまま残されているようだ。



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 このラブホテル「アリス」の閉店を知らせる告知。姉妹店の「マリブ」はまだ営業中らしい。



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 支配人といっても、エプロン姿のお婆ちゃんとかでしょう。



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 こちらの部屋は青を基調としたカーペット。



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 カウンターの上に残されていた、竹をカットしたもの。用途がさっぱりわからない。箸置きにしては数が多いし、性行為の最中に使用する何らかの器具なのだろうか。



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 ランプシェードには並々ならぬこだわりを見せる、オーナー。



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 花びらへの執着は女性オーナーによるものなのか、それとも、トランプタワーのように、奥さんが全面的にデザインに口を出したのか。ちなみに、トランプタワーで使用する大理石を賄うために、イタリアにある山をまるごと買ったそうです。



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 落ち葉の絨毯が中へと誘う・・・



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 タイル柄のカーペット。



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 あれだけ勿体ぶって紅白に出場した割には、全く話題にならなかった桑田佳祐。安室奈美恵にしても、コンサートに来るファンを優先して、紅白には絶対に出ないと思ったらあっさり出演してしまうし、しかも、ハロプロあたりが始めたいわゆる「卒業商法」を真似たのか、一年も前から引退を発表して閉店セール煽りをしてアルバムを買わせたり客を呼び込むという、結局”金”なんかい!という、最後の最後で拝金主義的な臭いを感じさせて去っていくのはとても残念でならない。



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 投げようとして思いとどまった   



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 秋の紅葉を表現したのか。すると、青は冬の海。ピンクは桜の春。赤は夏の燃える太陽といった具合に、オーナーは、カーペットの色で季節を演出していたと見てほぼ間違いない。



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 インペリアル・ルームと呼んでもいいような、無駄に高級感の溢れる部屋。

 この多摩湖で、追加料金を払ってまでして見栄を張りたいという人がいたとは到底思えない。こんなところが廃業を加速させていった理由の一つなのだろう。



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 肉眼ではほぼ何も見えない状態だったが、中はこのようになっていた。さすが高感度耐性に強い現代のカメラといったところか。前に使っていたミラーレスだったらこうはいかなかった。

 これが見えていたならばという、最悪の事態にこれから陥ってしまう。



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 ここで、猛烈な便意を催すこととなる。外界から閉ざされた壁の中。廃墟ラブホテル。ならトイレでしようと一瞬思ったが、流れもしないのに施設内でするという行為は、どうも人の道に反する気がしてならない。廃墟を探索する上での暗黙のルールを著しく破ってしまっている。

 誰かが乗り越えてやって来る可能性はあるにはあるが、まぁ、その可能性は低いように思われる。土の上でやる覚悟はできたものの、紙を用意して来なかった。しようと決めた場所にしゃがむと、先が出かかっているか出かかっていないかの、もうほぼ出ようとしている寸前であり、今から紙を求めて各部屋を回ったらとても間に合わない。

 葉っぱで拭くしかないのかと(半ばそれを見越してしゃがんでいた)、うんざりしながら目の前に隙間なく繁殖するよくわからない葉っぱを見回し、試しに一枚ベリッと千切って両手の手のひらで激しく擦ってみて感触を確かめ強度を確認・・・

 何枚費やしたとしても、とてもこれでは拭き取れそうな気が全くしなかったのだ   




つづく…

「危機を救った、世界アイテム」湖畔の廃墟ラブホテル訪ね歩き.4

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