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 関東に住む人が廃墟趣味に目覚めた時、『さて、どこに行こうかな』とあれこれ勘案をし、ギリギリ日帰りでも行けるし見応えもありそうだと、思い浮かべる最有力の大物物件が、この廃墟ロープウェイではないだろうか。

 今回の同行者であるYさんとは、年末の時にすでにここへ行こうと約束をしていた。

 あの「廃屋生き仙人邸」や「都会の秘境、森の中に眠る空き家群落」といった、意欲的でオリジナリティ溢れる数多くの記事を送り出している僕が、今さら、すでに多くの廃墟マニアが擦りまくっているあの廃墟ロープウェイに行って何か得るものがあるのだろうかと、自問自答してみたが、Yさんは廃墟探索経験数回の初心者であり「これぞ、廃墟ってもんが見たいんです!!」と目を輝かしておっしゃるので、だったら、僕としても基本的なものを押さえておくのは全くの無駄ではないし、初心者の読者にも喜ばれるに違いないと、今回の廃墟ロープウェイ行きが決まったのだった。

 が ・・・、廃墟ロープウェイ行きを数日前に控えていた、ある深夜のこと。

 もはや記事連動呟きしかしなくなり、たまにフォローをしてくれた人にフォローバックをするぐらいしか使っていないこともあるのか、ごく少数の僕のツイッターのフォロワーの中の人からたまたま流れて来たある画像を拝見して、嫌悪感を催すのと同時に愕然としてしまうことになる。

 ついに、あの聖域が乱されてしまったのだという。

 いつかそうなるだろうことは、関東近県の廃墟ラブホテルなどを見回っていて、薄々感じてはいた。その時期の到来を全く予感していなかったと言えば嘘になる。とうとう”アイツ”ら、やってしまったのかと(個人を把握しているわけではないですが)。

 それは、年末には無かったというから、ごく最近派手にやられてしまったようなのである。

 怒りに打ち震え、舌唇を噛みつつ、同行者を伴って、「この目で見てやるまでは俺は信じないんだ」と奥歯が欠けるぐらいに歯を食いしばりながら、奥多摩湖へ向けて車を急発進させたのだった   
 


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 この店の前に車を置くことから、その場所へ行く道は開けるのだという。

 まるで計算したかのように、長い木が文字をことごとく覆ってしまっている。

 ドアは開かない。廃墟のようでした。



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 Yさんに「何か道具とか必要ですか?」と聞かれたので、「強いて言えば、ピッケルですね」と言っておいた。彼は事前にちゃんと通販で購入をして持って来た。僕のピッケルは車中に置いてあるものばかり思っていたが、見事に無い。数年前に買った記憶があったが、もしかしたら思い過ごしだったのかも。

 ピッケルまでは必要無いような斜面ですね。




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 森の中から、かわいい縦型二灯ヘッドライトの「くもとり」号が姿を現した。



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 小さい頃に何度か奥多摩湖には来ているが、ロープウェイを見た記憶は無い。



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 湖上に張られたワイヤーロープ。今では竹林が前方に立ち塞がり邪魔をしている。



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 車体横にあったはずなので、例のものは、対岸の車両のようである。

 奴らは、この斜面を登れなかったとか。



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 昔北海道を走っていたディーゼルカーを思い出しました。



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 所有者とかはどうなっているのか。

 ツアーだ展示だNPOだとか野暮なことは言わず、このままひっそり見守って行きたいと思うのですが・・・



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 休日になると何組もの見学者が来るとか。「かわの駅」は事情が違うのでそうでないかもしれませんが。



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 ホーム先端に置いたままの、「速乾下塗ペイントライフ」の一斗缶。

 職員が最後の最後まで車両をいたわって塗っていたのでしょう。



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 上から目線でバカにして今まで来なかった自分が愚かだった。都内から車でひとっ走りで、こんな幻想的光景にひと時の間(あいだ)身を委ねていられるなんて、他にありますかと。



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設計(cable)日本ケーヴル株式會社製造



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 中に入ってみます。



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 車両は一応木の棒で固定はされているが、乗り込むとグラグラとする。

 ホームか待合室にあった椅子を誰かが持ち込んだらしい。



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 お年寄り用の椅子でしょう。



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 大変絵になるのでしつこく。



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 剥がせるような気づかいなのか。



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 奥多摩湖が見渡せる。



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 破断をしてしまうこともそんなに先のことではなさそう。



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 自然と共生する寂びゆく鉄の廃墟を夢見心地で眺めていたら、ついに、嫌な痕跡が視界に入って来る。

 前からあったのか、それとも   



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 やってくれてますねぇ~



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 このあと、動力室もやられているのか様子を見に行き、さらに駆け上がり、駅舎から出て、その先では廃墟テニス場と廃墟クラブハウスにも対面することとなった   



つづく…

「男の世界へ降下」乱された廃墟ロープウェイ.2

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