回廊ペンション-95
 例によって、都内から泊りがけで行く程でもない、片道二時間ぐらいでお手軽に訪問できそうな、かつ、探索しがいのある”廃墟”はないものかと、しかし、もう方々行き尽くしたのではなかろうかと、そろそろ、その重い腰を上げ、北の方へ、家財道具を売り払ってでもして、旅立つその時が来たのかもしれないと、あれやこれやと見繕っていたその時、とある優良物件を見逃していたことに気づく。

 あぁ、バイクなら自宅から二時間ぐらいだ。湖に近い山の中。廃墟ペンションということだが、その横には、ジャングルに埋もれたような、巨大で今にも全崩壊しそうな・・・、いや既に、一部は大変なことになっている様子。

 大自然の中に空中回廊を設置しようとでもしたのか、或いは、後付けで置かれた、ソファーの列からすると、廃墟化後の流入者が、王国でも築こうと尽力をしたのか。いずれにしろ、本来の建築意図は謎めいている。

 ペンション内に残された、数々の不気味な、子供による、パパへの憎悪さえ滲ませる、切ない落書き、シール、その他、痕跡など・・・

 都の外れ、湖近くの山の上、川のほとりにあるという、その、幻想的でさえある巨大空中回廊を備えた、廃墟ペンションに、バイクでひとっ走り、行ってみることにした   
 


回廊ペンション-139
 山道を登って行くと、目の前に現れた、これが、今回の物件のようだったので、すでにその機能を果たしてはいないが、律儀に、駐車場にバイクを止めてみた。

 横を、いずれも高齢者の運転する危なっかしい車が、次から次へと通っていく。さらに山の上か、登って降りた麓に、老人ホームでもあるのかもしれない。



回廊ペンション-138
 得体の知れない、廃墟ペンション建物の横にある、森の中の巨大建築物   



回廊ペンション-135
 廃墟ペンションは、崖際に建てられている。ありがちだが、道路に面した玄関が二階で、降りて行った、地下と勘違いしてしまう、崖下にある下の階が実は、本当の一階ということになる。

 窓の全く無い、コンクリート構造の本当の意味での地下も、存在していたが・・・



回廊ペンション-137
 空中回廊も同じく、崖に沿って建てられている。



回廊ペンション-140
 ペンションというより、研修所のような装い。



回廊ペンション-134
 まだ人が住んでいそうな雰囲気があるが、扉は鎖でぎっちりと固定されていた。



回廊ペンション-132
 程よい荒れ様に、張り詰めていた緊張感が少しほぐれる。

 折角ここまで来たことだし、行ける、なと   



回廊ペンション-133
 小鳥のために、お宿まで設置していたが、巣が作られた形跡は無かった。女性らしい発想だなと思った通り、ここは、女子バレエの専門学校の合宿所にも使用されていたようだ。



回廊ペンション-130
 羽生結弦さんも大ファンという、くまのプーさん。黒目を抜かれ、どこか放心状態。

 やり放題の侵入者から建物を守ろうと、わざわざドア前に置かれたのだろう。



回廊ペンション-136
 津久井湖近くにある、やたらと長い正式名「ペンション&スクール 白百合の里 ソワールデビュース相模原」に、潜入してみることに   



回廊ペンション-13
 山の上の光がふんだんに注ぐ、明るい居間が目の前に。



回廊ペンション-1
 セルフサービスのペンションだった。



回廊ペンション-128
 一見すると、無邪気な幼い子供の落書きのようだが、パパを、ヘビの怪物や蝙蝠に襲わせるという、親子の断絶さえ読み取れてしまう、興味深いその痕跡は、館内の上や下に、形を変えて、幾つも、残されていた。

 屋上、そして、地下施設。上に下にの、館内探索を終えた後、あの、多層階空中回廊の全ての階を、制覇してやろうと、一歩間違えようものなら、土煙と轟音とともに山全体を震わせながらの完全倒壊、もしくは、誰にも知られることなく、地味に地中へ落下し、数ヶ月失踪となりかねない危険性を顧みながらも、連休差し迫る、穏やかなある一日、相応の覚悟を持って、挑んでみることにした      




つづく…

「謎の子供のメッセージ」空中回廊のある、廃墟ペンション.2

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