ローヤル-59
 二階のとある一室以降、セキュリティの極めて厳しい館内において、二度目の奇跡的に開いていた部屋。

 五階。

 洗面台の上には、発色も鮮やかな生命力溢れる姿を廃墟の一室でとどめている造花の束。ほぼ使われていないティッシュ。ソニー製の電話機もある。

 二階の部屋がメタメタに荒らされているのにこの部屋がほぼノーダメージなのは、ある理由によるものだと思われる。

 入館した喜びで二階の部屋でヤンキーらが大暴れ。『次はフロントでも見るべ』と、降りて行くと・・・

 死に物狂いで喚き散らしながら脱出することになるという結末を、入って早々に迎えることになってしまうのだろう。

 多くの人はなかなか五階までは来ることができていなかったのではないだろうか。

 是非行間を読み解いて、参考にしてみてください。



ローヤル-55
 左に目を移すと、館内パンフや値段表などが。



ローヤル-56
 タバコの値段表。

 セブンスターが280円。

 現在のセブンスターは500円だからほぼ半額の時代。

 僕は吸わないのでみてもあまり思うものはないのですが、喫煙者の人なら「安っす!!」となるのでしょう。



ローヤル-57
 ローヤルの宿泊料金表。

 土曜だと宿泊で一万円を超える部屋もある。多摩湖にあった廃墟寸前のラブホに比べると随分と強気の値段設定。

 タバコ代は大幅に上昇していても、宿泊代なんかは同じかむしろ値下がり傾向にあるのでは。



ローヤル-58
 寿司やドリンクメニューも。

 寿司は高め。のり玉巻きとやらが950円もする。夜中にラブホで値段だけは立派な寿司を食べて満足するのか? 当時は周囲にファミレスやコンビニが無かっただろうから、こんな値段や内容でも案外注文があったのだろうか。

 ドリンク類は今とそう変わらず。



ローヤル-60
 二階の同じアウスレーゼは中身がほぼ底を突いていた。こちら五階のは一様に半分弱ほど減っている。乱暴な推察だが、二階と五階の気圧の差、もしくは温度差で、揮発した量が違うのかもしれない。僕はこういう施設での他人と共用する整髪料の使用には抵抗がある。人によったら、頭部の地肌にくっつけて中身を出して使う人もいるだろうし。ビジネスホテルでさえ使い切りタイプが用意されているので、ここのオーナーがケチっていたのだろう。



ローヤル-61
 バスルーム。

 ここにもスケベ椅子。

 アマゾンでは「介護風呂イス」という名前でも売っている。お値段、五千円ほど。



ローヤル-62
 風呂はそこそこ広くて快適そうです。



ローヤル-63
 相模湖の不夜城も今は湖畔に不気味に屹立する廃墟の塔に。時代は目まぐるしく変わっている。



ローヤル-64
 荒らされていない証拠。

 行儀良くきっちり揃えられたスリッパ。客室係のおばさんが最後に揃えてからそのまま動かされることなく今に至っている姿をみて、おばさんの今の働きぶり、いや、年金をもらいながら悠々自適に毎日湖畔を散歩でもして暮らしているのかな、などと、取り留めのない夢想に耽ってみる、僕。



ローヤル-66
 もはや、ビデオを知らない世代もいるそうですね。



ローヤル-42
 近代建築の旗手「ル・コルビュジエ」の作品をはじめとする、モダニズム建築は、客船の船室の合理性や機能美を取り入れているというが、言われてみれば、豪華客船の特等室のような室内装飾。彩色はけばけばしいけれども。



ローヤル-67
 クリスマスでもないのに、ネオンが輝いていたようです。



ローヤル-68
 急かされるように、上へ。



ローヤル-69
 6階。

 ここにも、開いている部屋はあるだろうか   




つづく…

「卑猥なコレクション」湖畔にそそり立つ、巨大廃墟ラブホテルへ.8

こんな記事も読まれています