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 廃墟「行川アイランド」園内を亡霊のように彷徨っているという謎のバンガロー。

 一回目の探索では発見出来なかったが、読者のSgt.Kさんの情報提供もあり、動画を撮影しに行った二回目の探索では無事巡り逢うこととなった。



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 ちなみに、こちらの画像は現在の廃墟バンガロー。

 ドアはもぎれ落ちて地面に横たわっていた。

 電灯の傘が片方無いのは昔からだったようだ。

 入り口付近に散らばっていてる雑誌は色褪せて撓みも失われせんべい布団のようになっていた。

 この廃墟バンガローでかつて暮らしていたある男。

 当時は世捨て人みたいな生活を送っていたのかもしれないが、その後見事ここから抜け出して、著名芸術家としての地位を確立することになる。

 現在は芸術家である彼が廃墟バンガローに残した手紙等を公開するにあたり、画像を提供してくれたSgt.Kさんは頑なに「彼に事前に許可を取るべきである」と主張する。

 ネットという大海の片隅でひっそりとやっている廃墟ブログであるし、影響力はたかが知れているだろうし、置いていったということは所有権を放棄したということであるし、そもそも彼の土地建物ではないだろうし。

 例えば、ドン小西の学生時代の走り書きのメモを廃墟で僕が発見したとしよう。

 それをブログで公開する際に、わざわざドン小西のもとに赴いて「あなたの学生時代のメモ、公開してよろしいでしょうか?」とやる必要があるだろうか。きっと相手にされないだろう。

 公人や有名人がある程度のプライバシーを侵されるのは致し方ないところがあるのではないだろうか。

 ただ、Sgt.Kさんは廃墟探索におけるルールとしてそいう取り決めを自分に課しているのであって、その姿勢は十分理解出来る。

 なので、この公開にあたっては、Sgt.Kさんは強硬に反対したが、僕の責任において公開をする、ということで皆様とSgt.Kさんには理解納得してもらいたいのです。



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 階段を昇り終えた二階。



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 マットレスは無く、剥き出しの”すのこ”ベッドが窮屈そうに収まっている。

 ハラリと、所々にエロ本雑誌。

 丸めたティッシュも。



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 別の部屋。

 営業当時は宿泊施設だったのは間違いないだろう。

 さらに別の部屋へ行くと、とんでもないことになっていた   



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 一人ヤリ部屋というべきか、隙間なくエロ本で埋め尽くされている。

 ネットが普及する前、金の無い独身男がひとり、これぐらいしかやることがなかったのだろう。

 しかし、よくここにたどり着いたものだと感心する。

 人生に疲れ死に場所を探して、昔子供の頃に家族で行ったことのある思い出の地「行川アイランド」に閉園と知りつつ行ってみたら住めそうなバンガローを発見。しばらくお世話になった、といったところなのだろうか。

 心の荒廃を投影したかのような部屋の乱雑ぶりに思わずあんぐり開いた口がなかなか閉じられなくなる、カイラス   

 鳥と子供達の楽園の成れの果て。

 ちなみに、コギャル系(今や死語)の雑誌が多い。女子高生に興味津々だったようだ。



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 中古車雑誌も多い。

 車を購入して社会復帰を目指していたのだろう。



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 水彩画にラフスケッチ。

 色欲に浸かりながらも、一方では画家としての未来を掴もうと努力を重ねていた。



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 今振り返ってみれば、迷い込んだものの、まるっきり無駄ではない時間だったのかもしれない。

 問題の物は、一階の広間にあった。



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 僕が探索をした時にはこれらの物はもう四散していて床にバラけていたようだった。

 未食のペヤングがあるが、僕が見た時は食い終わった空き容器が床に転がっていた。これと同じ物なのだろうか。

 風俗嬢のページが開いたままなのが当時を偲ばせていて生々しい。



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 学生時代に仲の良かった友人からの手紙。

 バンガローの住人が作品展をやるにあたり、葉書の差出人にパンフレットを送ったその返事だろうか。

 パンフレットにはバンガローの住人の作品が写真で紹介されていて、その作品に友人が批評、アドバイスを加えている模様。

作品は本当にいい。又、会いたいものです。

 バンガロー住人の彼は、どのような心境で友人からの手紙を、この心が押し潰されそうになる廃墟のバンガローでたった一人、読んだのだろうか・・・・



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 私事でありますが、最近、この大学の生徒からメールをもらった。

 府中の基地施設を題材にして卒業制作を作っているのでブログの写真を使用したいと申し出があったのだ。

 カイラスさんほど府中の基地施設を丹念に探索している人は他にいないし、写真も綺麗で文章も面白くて非常に読ませる内容だったと、それはもう大絶賛。

 あと、現在の基地内の詳細な状態を知りたいと。

 駅前の喫茶店で実際に会って話をして、僕はブログの画像より大きいサイズのJPGファイルを、まだ公開していない物を含めて撮ってきた画像の全てを彼女に渡したのである。

 帰りに、廃屋生き仙人邸を見に行きませんか?と誘ったが、そちらはあまり興味ないらしく断られてしまった。

 まさか、こんなところで関係性が生まれるとは思ってもみなかったのであった   



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 僕は二回目の探索時に、この廃墟バンガロー内でクロッキー帳を発見した。そこには婦人のデッサンなどが描かれていたが、他のいくつかは、粗い鉛筆の線で構成されたよくわからない、頭のオカシイ人がよく描くような造形物で、頭を捻ったものだったが、この写真を見て納得。

 彼は見事に形にしたのである。



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 これもクロッキー帳に描かれていた。


 詳しくはこの動画を観てやって下さい。

 現在と昔のバンガローの対比が面白いです。

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 廃墟に住んで家計簿までつけていた。

 死ぬことなんて微塵思っていなかった。
 


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 友人からの手紙にヨーロッパ云々ということが書かれていたが、それはフランスだったのか。



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 真新しい雑誌類。

 今では水分でぐっちょりとなった後に乾燥してカピカピとなった姿をとどめている。



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 この廃墟バンガローは、一人の男が這い上がるまでの一時期をその当時確かに支えていた。

 今、その地はまもなく解体されようとしている   




おわり…

なお、カイラスチャンネルにて動画版が公開中です。合わせてご覧下さい。


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