廃坑風呂725
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 深い山の中でひっそりと眠る、羽幌炭鉱の廃墟炭住マンション。

 とある階の新聞紙やチラシが散乱する部屋   



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 田代隆志君の英語プリントが野ざらしのまま。

 本人はもう定年退職をした頃だろうか。

 永久凍土に閉じ込められたような固まった建物と室内と時間。

 チラシの反り上がった角だけが風にそよぎ揺れていた   



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 山奥の炭住まで新茶や梅干しを届けてくれるという通販のチラシ。

『今の時代、手軽にどこでも飲める缶じゃないのかしら。缶入りの「鉄観音茶」があったら売れそうなのに・・・』

 などと、飲料会社の商品開発部の主任目線でアイデアをチラシにしたためていた、住人が確かにその昔ここいた   



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 これからの時代は英語だ。英語を習得してこの山から抜け出してやろう。札幌か、思い切って東京か。

 日常的に英語を書いて慣れ親しんでおくんだ。

 そんな少年がやみくもに書き殴った言葉は当時の大ヒットした映画だったであろう『GHOST BUSTERS 』に、言わずと知れた『MICHAEL JACKSON』。

 彼の英語力は道半ば   



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 羽幌高校の生徒だった。

 昭和61年(1986年)。

 バブル景気の頃でおニャン子クラブが大人ブレイクをした年。

 田代隆志君、定年退職の年齢にはまだ早いか。



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 今のスマホの内蔵カメラより遥かに低性能のカメラが並ぶ。

 昔は良かった、昔に戻りたいと人は言うが、実際に戻ってみて、このカメラを六万円で買えと言われたら、素直に一万円札六枚を出すだろうか。

 一瞬の思い出だけでいい、そう強く思った、廃墟の一室で佇む、僕   



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 日本手拭いを二つに裁断して二つの雑巾をこしらえた節約主婦が田代隆志君の母、その人であった   



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 雑誌ルームに再訪。

 この部屋はこの羽幌炭住アパートがテレビで紹介される時などによく登場する。

 羽幌炭住アパートは基本どこも家財道具類は全て持ち去られていて部屋には何もないのだが、とあるテレビ番組の廃墟特集では、あるはずのない紫外線劣化皆無の艶と光沢のある箪笥やスキーセットがヤラセで置かれていて、それを著名人が見て当時に思いを馳せる、なんていう酷い演出があった。全ての部屋を回った僕が断言するがその番組はでっち上げの捏造である。

 大学教授だがか一緒になって、予め用意した希少爬虫類を発見したかのように装っていた番組もあったし、真実のドキュメンタリーを観たかったら、今はYouTube、それもカイラスチャンネルぐらいしかなかろうかと、真面目な話、本気で思ったりする。

 真面目に写真に取り組んでいれば、霊が写ったなんて普通言い出さないです。無いものは写らないんで。

 心霊ネタの動画を流しているのは、視聴者をバカだと見下してる奴らだと思いますよ。簡単に騙されて金になってくれると。存在しないものが映ったとか聞こえないものを聞こえたとか、後から付け足した映像や音声のフェイク動画で小学生ならまだしも、いい大人が騙されて観てくれるよと、制作側は内心嘲笑っているに違いないことでしょう。

 自分で言うのもなんですが、僕が仏壇周りを執拗に検証したり、香典袋の中身を調べたり、コタツの中を覗いたり、干からびた手羽先のお惣菜を素手で掴んだり、それ以上の狂気が、おっさんが騒いでいるだけの心霊系と言われる動画に存在するのですかと。

 さあ、目を覚まして、リアルな狂気と恐怖が体験出来る、カイラスチャンネルとこのブログを楽しんで、どうか無益な時間を他で使わないようにして下さい!



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 この頃のミニは本当にミニでした。

 今のミニはトヨタのクラウンよりでかかったりする。
 


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 今の小学生はこの程度のパロディでは笑ってくれないでしょうね。



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 笑顔の土産、最後まで届けられましたか   



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 牛の脳みそを溶かしでもした成分を配合した超強力な殺虫剤かと思ったら、片脳油(へんのうゆ)と言って、蒔絵(金粉などを漆器につける)をする時に使う溶剤。



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 名もない工芸品だろうけど、職人による手作りなのでしょう。



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 主に炭鉱で使われいた爆薬のようです。

 箱だけだろうけど物騒だ。



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 雨漏りがしていたので当時の住人が牛乳瓶を置いて雨水を貯めていたか。



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 前回見逃していた炭鉱の入浴施設へ   

 車を走らせながら山の斜面に建つ建造物を見つつ当たりをつけて行ってみる。

 正確な場所は把握していない。



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 進んだり戻ったりを繰り返しながら、それらしき場所に到達。



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 ここだ。

 手前の小さな浴槽でまずざっと大まかな汚れを落とし、最後に奥の大きい方の浴槽に浸かる、ようなことを本で読んだことがある。



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 山の男の垢が溶け込んだ水。

 漏れないものですね。



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 壁面には体を洗う為の蛇口と鏡がそれぞれ並んでいたはず。

 誰かやって来そうででもやって来ないという突き放された寂寥感が廃墟の魅力。



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 昔、うちの親父がなぜかタイル張りこだわっていて、家の歴代の浴槽が時代遅れのタイル風呂だったことを思い出し、思わず感傷的になってしまった、僕   



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 次は動画の撮影に来ようかな   



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 傷跡のように残る廃坑遺構。



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 設備の細かい名称はともかく、中央の先端がシルクハットに見えて仕方ない   



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 忘れられた建造物。

 外国に連れ去られそうになるうら寂しさを、肌身に染みるほど感じるために、また僕はここにやって来るだろう   




おわり...

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