仄暗いお散歩

廃墟、廃屋、空き家、所有者不明土地、残留物

カテゴリ:湖のきわ、廃墟、オカルト食堂

 ここも、前回、気に留めていながら、時間が押していたため、涙をのんで素通りしてしまっていた、物件のひとつ。 壁は表層の部分が爛れるように剥げ落ち、下地が露出、木材は腐ったのか、紫外線劣化なのか、交通量のそこそこある前の道路を行き交う車に、歯欠けのように、 ...





 地域一帯では心霊スポットとして名高い、この廃墟食堂。 そのように口づてに噂されているのは、実際に、事件があったからなのか、事前の情報では定かではなかった。 同行者のSさんはそういうオカルト情報を信じているようなフシがある。加えて、先ほどの廃墟寮からどうも ...

 Sさんに遺影を拝ませるというドッキリを敢行。  前の現場で、霊に手を掴まれたような気がすると突如言い出し、以降、自分の車に閉じこもってしまい、気が滅入ってしまって終始暗く伏し目がちだったSさんに、僕のドッキリは多少なりとも、彼の顔に笑みを戻すことに成功し ...

 人によっては、鼻通りの良いメントールのような若かりし日の爽やかな思い出さえ蘇ってくる、女学生の馥郁とした芽吹きのような芳醇ささえ湛えた、目も眩みそうな夥しい数の残留物。 人呼んで”オカルト茶屋”の一室の畳の上、切り取られた青春の一枚を発掘する。 1973年 ...

 女学生、和子ちゃんの部屋の片隅には、東芝製のラジカセが置かれていた。 カセット挿入口の蓋は開いている。 テープは入ったままだった。 家を最後にする時、和子ちゃんはお気に入りのカセットテープを持ち出そうとして、イジェクトボタンまでは押したが『できるだけ手 ...

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