仄暗いお散歩

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カテゴリ:廃屋に残された少女の日記'79

 キョーコさんにとって、その後の人生を変えるやもしれない、人生の第一の分岐点となるだろう、高校の入試テストのある年、激動の1979年が幕を開けることとなった。 日記の中の彼女が今さら頑張ってみても、今では朽ちて屍のようになった半身を削がれたようなあの草叢の中 ...





 去年の年末に、来年は晴れて高校生になるのだから、身なりもしっかりとしたものにしなさいよと、決して羽振りの良い家ではなかろうに、可愛い娘のためにと、一万円以上もする服のコーディネートを親からプレゼントしてもらった、キョーコさん。 お洒落に目覚める年頃なの ...

意識改革のあらわれであるのか、その日の日記は当日に書くようにと固く心に決めた、キョーコさん。 スケジュールにメリハリの効いた厳しい制限を設けることで、気持ちのたるみを無くしていきたいという考えがあるのだろうか。 最果ての地の真冬の凍てつく環境の中で、栄養 ...

 陽気な親戚の男の子、ケンちゃんやいつものトコちゃんと楽しく過ごしたお正月。気がつけばダラダラと過ごして勉強らしいことは何もしなかったお正月。 年始は瞬く間に過ぎていき、今から遡ることちょうど40年前の明日、あっという間に、1月9日(1979年)になってしまった ...

 キョーコさんに残された冬休みは、あと一週間もない。 もう何もする気がないと弱音を吐きながらも、当時、日本中で大ブームを巻き起こしていた、テレビゲームをして一日中遊んでいたいのだと、受験勉強を放棄するような悲観的な言葉を口にする。 受験生には禁句である「 ...

 荒い治療をする婆さま歯科医に心身ともに痛めつけられ憔悴しきったキョーコさん。 こんな時に癒してくれるのは、心の恋人しかいないのだと言い、「あこがれの愛」と「やすらぎの愛」についての持論を長々と解説してくれる。 廃校となる地元の小中学校。 どういう基準な ...

 街で見てきたばかりの話題のハリウッド映画をよっぽど気に入ったのか、それとも、街の歯科医院で一目惚れをしたあの彼と同じ頭をした人ばかりが出演しているので、スクリーンの中にその彼の姿を見ていたのか。 今日の今、見たばかりであるのに、後世に語り継がれる名作で ...

 今日も歯医者へ通院のキョーコさん。 彼女にとって喜ぶべきか、悲しむべきか、歯医者の待合室はガラガラであった。キョーコさんたった一人しかいない。すぐに治療をしてくれたという。 治療を終えてから、写真屋に写真を取りに行く。受験に提出用の写真を撮りに行ったの ...

 歯医者の待合室のあの人への想いは日ごと募るばかり。 会いたい、会いたい、今すぐ会いたい    それとどういう関係があるのか、当時なら、不良少女の象徴でもあった、制服のスカートの長い裾。 あの彼が、リーゼントなら、私はスカートの裾を伸ばしましょ、2.5センチ ...

 今日もまた中村くんのお父さんが運転する車に揺られて歯医者に行く、キョーコさん。そこでは、思わず深い溜息をついて意気消沈。私に出来ることは何もない、自分を変えてしまいたいと漏らし、生気のない暗い目をして待合室を後にする。 受験日が差し迫ったこの時期に学校 ...

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