仄暗いお散歩

廃墟、廃屋、空き家、所有者不明土地、残留物

カテゴリ:廃屋

 25番と割り振られた住居に入ってみる。 畳敷きの床は沈み込んで土の堆肥になっていそうな塩梅。そこから芽吹いた植物の蔓が、さぁ、これから床面を覆おうか、という前にここは取り崩されてしまう運命にあるのだろう。もうそれは目視できるほどに背後まで迫って来ている。 ...





 青年家主の朝鮮人参酒の箱には、特定失踪者の写真の束が入っているだとか、アダルトグッズかも? なんていう根も葉もない根拠のない噂が飛んでいたが、いざ開けてみると、信じられないことに、未開封の瓶入り朝鮮人参酒が当時買い求めたままの状態で入っていた。 これって ...

 今、僕がいるのは「会堂」と呼ばれる場所。 正面から入って左に「霊前」。中央に「神前」。右に「お結界」がある。 お結界のさらに右には障子戸が立っていた。 障子紙は破けていて中が見渡せた。 中は住居のようにも見えるが、損壊が激しくて判別は不能であった。 障 ...

 北の最果てにて、アイドルとの恋愛に日夜、夢膨らませていた、恋多き少年の、燃えたぎるような心の内を可視化させたような、甘く切ない壁が、僕と対峙する。 ベッドの枕元の壁である。 アーティスト化する前の、アイドルの仕草がぎこちない「中森明菜」。同じ雑誌を買っ ...

 想いを重ねるほど胸掻きむしられるほどに愛しい、雲の上の天使のような憧れのスーパーアイドル「南野陽子」と、眠りに落ちるまでのひと時、そして、夢空間でさえ、一緒にいられたらどんなに幸せかと、決して裕福でなかっただろう家のなけなしのお小遣いから工面した僅かば ...

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