予想以上に進行していた、田浦廃村の解体作業。 空き家という空き家の死屍累々と折り重なる廃材の上を、器用にバランスを保ちながら、果敢に前へ進んで行った。 振り返ると、口をあんぐり開けたまま僕を放心状態で見送る宗典邸が、何か言いたげであった。『カイラスさん ...