「週刊新潮」の記事によると、お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志が、2010年8月に新橋駅近くの土地を8億円で購入をし、今年3月25日に約16億円くらいで売却。なんと8億円もの転売利益を得たのだとか。
松本の見事な”土地転がし”のテクニックには、「完全にプロのやり方です」と週刊新潮の取材を受けた地元の不動産屋も舌を巻くほどだったという。
松本が転売をしたという土地はかつてバブル期に地上げの対象となる。しかし、隣接する老舗のタバコ屋が立ち退きに応じることはなく、結果として、奇形な土地がそのまま残されることになった。
現在もビルなどが建てられないL字型の更地(駐車場)のままのはずなのだが、一体、いかにして松本はいわくつきの立地から巨額の転売益(本人は否定をしているようだが)を得るに至ったのか、実際に問題の土地へ行って検証をしてみることにした。
ひと頃よりだいぶ減ったが、それでもカートを転がす結構な数の中国人観光客を見かけた。
新橋駅など15年以上も来ていなかったと思う。何気なく横に振り向いてみたら、駅の真ん前なのに、とてつもなく薄気味悪いものを発見する。
お墓を模したビルなのだろうが、それが廃墟になっていた。
文字を剥がした跡があるが、会社名でも書いてあったのか?
墓石などを手広く売っていたらしい。新橋駅の目の前で・・・。
日除けの店舗用テントは無残に劣化して千切れたまま。「世にも不思議なお墓物語」の文字が、哀愁を誘わずにはいられない。
これをみて、中国人観光客はどのように思っているだろうか。
廃墟化してから相当の年月が経過しているように見える。アベノミクスと大騒ぎをしていたのに、新橋駅から1分もしない好立地の場所で買い手が全くつかないとか、あんまりである。
駅前でもない松本の土地が、転売利益8億円
まさしく凄腕のプロ並としか言い様がない。思わず、駅前で深く溜息をついてしまう。
それにしてもひっきりなしに中国人観光客が通る。
70年代の旅行記を読むと、日本からイギリスへ行った人の感想で多いのが、「英国病を患っていて暗く沈んだような国」といった風な表現をよくみかける。
日本を代表するビジネス街を擁する「新橋駅」の駅前に建つ、墓石の形をした廃墟化した高層ビルの残骸をみて、中国人観光客は、70年代に日本人がイギリスに感じた斜陽国のイメージより、もっと悲惨な印象をもったはず。「そら、物価が安いはずだわ!」と買い物転売ツアーに来るのも頷けるというもの。
松本人志の不敵な笑い顔が、裂け目の間から見え隠れしているような、幻覚に陥る
新橋のオベリスクと化した墓石ビルに、心の中で両手を合わせてみる
お墓のビルから、ものの数分で例のタバコ屋に到着。
ここへ来たと同時に、タバコ屋の婦人と思われる、チェック柄のPOPなエプロンをして首元には真っ赤なスカーフを巻いた、60歳前半の女性が、店横のシャッターを先がフック型の棒で閉めていた。
店周囲の写真を撮り続けていると、玄関のドアが頭ひとつ分開き、婦人の母親らしきお婆さんが、顔だけを出してこちらの様子をうかがっていた。
ダウンタウンの松本人志が数ヶ月前まで所有していた特殊な形をした土地への地図はこちらです。
情報を精査すると、松本は結局タバコ屋とその横の韓国料理店「明洞サゴリ」を立ち退かせることには失敗したようである。つまり、これらの土地は現在もそれぞれの持ち主が所有をしている。
東京オリンピック開催が決まり、土地の評価額が思いのほか上がったから売却をしたということなのか? 松本ぐらいになると、その辺の情報がポンポン入ってくるのかもしれない。
飛ぶ鳥跡を濁さず。
お笑い芸人、尼崎出身、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
だが、入ってそうそうゴミだらけ。
本当に汚れている。大げさにいうと、新橋でここ一画だけ特に酷い。これも立ち退きの戦術かなにかなのかと、勘ぐってしまう。
廃墟マニアにはもうお馴染み、僕のブログでもしょっちゅう出てくる、不法投棄された折りたたみベッド。皆、高い廃品処理費用を払いたくないのだ。
見た感じ長期間放置されているようなので、松本が土地を売る際にでも綺麗に後片付けしたらよかったのにとも思った。
特殊なL字型の土地ということがよくわかるカット。
松本の転売をプロのようだと不動産屋が唸らされる理由が一目瞭然。それにしても、どっから情報が転がり込んできて、このような異形な土地を買ったのやら。
立ち退きは元々無理だと見越して、「東京オリンピックバブル」の値上がりに賭けたのか? プロのやり口と賛辞を送られたのもそれならよくわかる。
駐車場内はゴミが散乱。観光中の中国人には見てもらいたくない光景。
軍手まで。これも今日昨日捨てたれたものではないだろう。
『日本にはゴミが落ちてない!』とは嘘だったのか、というほど散らかっている。
その太さから
数年間もこの土地を所有していた、松本人志。隣接するこの韓国料理店「明洞サゴリ」が、それゆえに被った多大なる迷惑は計り知れないものがあるだろう。最後の日には、心よりの折菓子でも置いていったと、思いたいのだが・・・。
「明洞サゴリ」に貼ってあったポスター。こんな商売があるんですね。ダスティン・ホフマンの「真夜中のカーボーイ」を思い出しました。
見応えのある映画だが、夢も希望も無い、絶望的な終わり方をする映画。
どうも先ほどから、この警備員が遠くから監視しているような気がする。カメラを向けると慌てて移動をした。しばらくすると、また一定の距離を置いてこちらの行動をチェックしている様子。
土地絡みのいざこざで、専用の警備員を配置しているとでもいうのだろうか。
L字型の終点にあたる部分。
芸人松本人志は、いかにして、この複雑怪奇な土地の未来予想図を描いていたのか。
僕の撮影中にお客さんが訪れることはなかった。この親子にしたら儲けなどどうでもよく、生まれ育ったこの地で、ひっそりと平和に暮らしたいだけなのだろう。
バブルの頃には、立ち退きを拒む家に、ブルドーザーが突っ込んだなんていう、物騒なニュースが連日のように報じられていた。
仲睦まじい老いた親子の行く末が、ただただ平穏であってほしいと祈るばかりである。
おわり…
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コメント
コメント一覧 (5)
まささん。
結局ビルが建ちましたか。地図で見たらくの字型にテトリスみたいに建ってますね。
>もともとの所有者が8億で売って16億で買い戻したっていうのもおかしな話だと思いますが
松本は芸能界でもトップクラスの収入があって、こんな土地転がしみたいな面倒なことまでして稼ごうという人間では無いと思います。この当時、紳助とトーク番組をやっていて、よく土地の投機話を勧められていたので、そそのかされたのかなと思ったりします。今までにない行動だったので。
>ちなみにタバコ屋さんは現在閉店しております
それは悲しい話ですね。年齢的にもやり切ったでしょうから、本人に悔いはないでしょうけど。昔からの景色が変わるのは本当にいつも切なくなります。
最新情報をお寄せいただき、どうもありがとうございました。
松本さんがこの土地を転がしてたってのはどうなんだろ?もともとの所有者が8億で売って
16億で買い戻したっていうのもおかしな話だと思いますが
ちなみにタバコ屋さんは現在閉店しております
なるほど、こんな仕事があるというより、登録料詐欺みたいなものなんですね。
探偵ファイルの記事と募集先が一緒なのかは不明ですが、「サゴリ」の壁のポスターの方が随分とクオリティーアップしているのがまたなんとも。
そんな人はいないと思ったのですが、一応、電話番号やQRコードにモザイクをかけておいて良かったです。
まだやってんですね、詐欺。
http://www.tanteifile.com/diary/2015/05/11_01/
続き物になってます。
最終的にはケツの毛まで抜かれても気づかないバカが引っ掛かるってコト。